ログファイルを使用したトラブルシューティング

ここでは、ログファイルを使用した LiveCycle のトラブルシューティングを説明します。

LiveCycle ログファイル

デフォルトでは、LiveCycle ログファイルは [LiveCycle root] ディレクトリに install.log という名前で保存されています。このログファイルは、LiveCycle エラーの分析に役立ちます。また、アドビエンタープライズサポートへのお問い合わせで必要になることがあります。

Configuration Manager ログファイル

デフォルトでは、Configuration Manager ログファイルは [LiveCycle root]¥ConfigurationManager¥log にあり、lcm.0.log などの名前が付けられています。このログファイルは、Configuration Manager エラーの分析に役立ちます。また、アドビエンタープライズサポートへのお問い合わせで必要になることがあります。

ログファイルを使用したアプリケーションサーバーのトラブルシューティング

アプリケーションサーバーのログファイルの情報を利用して、LiveCycle の実装で発生する問題のトラブルシューティングに役立てることができます。ログファイルの情報だけでは問題のトラブルシューティングに役立たない場合は、詳細ログを有効にしてログの詳細度を上げることができます。詳細ログはトラブルシューティングの場合にのみ有効にしてください。それ以外の場合に有効にすると、システムのパフォーマンスが低下し、ログファイル用に余分なディスク領域が消費されます。

注意: 詳細ログファイルを使用して問題のトラブルシューティングを行う場合は、アドビエンタープライズサポートと連携して作業を行うことをお勧めします。

JBoss ログファイル

デフォルトでは、JBoss ログファイルは boot.log および server.log という名前で、次の場所に保存されています。
  • 自動インストール:[LiveCycle root]/jboss/server/lc_turnkey/log

  • 手動インストール:[appserver root]/server/standard/log

このログファイルは、JBoss Application Server および LiveCycle のエラーの分析に役立ちます。また、アドビエンタープライズサポートへのお問い合わせで必要になることがあります。

ログファイルの情報だけでは問題のトラブルシューティングに役立たない場合は、[appserver root]/conf ディレクトリ内の log4j.xml ファイルを編集して TRACE ログを有効にし、より詳細なログを出力することができます。

注意: 編集の前には、必ず [appserver root]/conf ディレクトリ内の log4j.xml ファイルのバックアップを作成しておきます。

JBoss で TRACE ログを有効にするには:

  1. コマンドプロンプトで、[appserver root]/conf ディレクトリに移動します。

  2. テキストエディターを使用して log4j.xml 設定ファイルを編集します。

  3. ファイル内で <root> ログエレメントを探し、次のように変更します。

            <root> 
                    <priority value="INFO" /> 
            <appender-ref ref="FILE" /> 
            </root>
  4. <root> ログエレメントの上に、次のテキストを入力します。

            <category name="org.jboss.ejb"> 
                <priority value="TRACE" class="org.jboss.logging.XLevel"/> 
                <!--Comment the line below if you want to disable tracing --> 
                <appender-ref ref="TRACE_FILE" /> 
                <appender-ref ref="FILE" /> 
            </category>
  5. ファイル内で <appender name="FILE" を探し、次の行のように変更するか、または次の行を入力します。

            <param name="Threadhold" value="DEBUG" />
  6. ファイル内で <!-- A size based file rolling appender を探し、以下の行の appender を貼り付けます。

            <appender name="TRACE_FILE"  
                class="org.jboss.logging.appender.RollingFileAppender"> 
                <errorHandler class="org.jboss.logging.util.OnlyOnceErrorHandler"/> 
                <param name="File" value="${jboss.server.home.dir}/log/trace.log"/> 
                <param name="Append" value="false"/> 
                <param name="MaxFileSize" value="5MB"/> 
                <param name="MaxBackupIndex" value="2"/> 
                <layout class="org.apache.log4j.PatternLayout"> 
                <param name="ConversionPattern" value="%d %-5p [%c] %m%n"/> 
                </layout> 
            </appender>
  7. log4j.xml ファイルを保存して閉じます。

JBoss で TRACE ログを無効にするには:

  1. コマンドプロンプトで、[appserver root]/conf ディレクトリに移動します。

  2. テキストエディターを使用して log4j.xml 設定ファイルを編集します。

  3. ファイル内で <root> ログエレメントを探し、次のように変更します。

            <root> 
                <priority value="INFO" /> 
                <appender-ref ref="FILE" /> 
            </root>
  4. <root> ログエレメントの上に、次のテキストを入力します。

            <category name="org.jboss.ejb"> 
                <priority value="TRACE" class="org.jboss.logging.XLevel"/> 
                <!--Comment the line below if you want to disable tracing --> 
                <appender-ref ref="TRACE_FILE" /> 
                <appender-ref ref="FILE" /> 
            </category>
  5. ファイル内で <appender name="FILE" を探し、次の行のように変更するか、または次の行を入力します。

            <param name="Threadhold" value="DEBUG" />
  6. ファイル内で <!-- A size based file rolling appender を探し、以下の行の appender を貼り付けます。

            <appender name="TRACE_FILE" 
            class="org.jboss.logging.appender.RollingFileAppender"> 
                <errorHandler class="org.jboss.logging.util.OnlyOnceErrorHandler"/> 
                <param name="File" value="${jboss.server.home.dir}/log/trace.log"/> 
                <param name="Append" value="false"/> 
                <param name="MaxFileSize" value="5MB"/> 
                <param name="MaxBackupIndex" value="2"/> 
                <layout class="org.apache.log4j.PatternLayout"> 
                <param name="ConversionPattern" value="%d %-5p [%c] %m%n"/> 
                </layout> 
            </appender>
  7. log4j.xml ファイルを保存して閉じます。

WebLogic ログファイル

デフォルトでは、WebLogic ログファイルは /var/log/httpd/error_log にあります。このログファイルは、WebLogic Server および LiveCycle のブートストラップエラーの分析に役立ちます。また、アドビエンタープライズサポートへのお問い合わせで必要になることがあります。

ログファイルの情報だけでは問題のトラブルシューティングに役立たない場合は、ログファイルでトレースのレベルを指定して、ログの詳細を増やすことができます。これを行うには、[appserver root]/conf/httpd.conf ファイルで LogLevel パラメーターを変更します。LogLevel により、エラーログ内のエラーメッセージの詳細度が設定されます。LogLevel に設定できる値は、(詳細度が最低から最高の順で)emergalertcriterrorwarnnoticeinfodebug です。デフォルトの LogLevelwarn です。

注意: 編集の前には、必ず [appserver root]/conf/httpd.conf ファイルのバックアップを作成しておきます。

WebLogic でデバッグの LogLevel を有効にするには:

  1. コマンドプロンプトで、[appserver root]/conf ディレクトリに移動します。

  2. テキストエディターを使用して、httpd.conf 設定ファイルを編集します。

  3. ファイル内で LogLevel を探し、次のように変更します。

        LogLevel debug

 httpd.conf ファイルを保存して閉じます。

トラブルシューティングが完了したら、手順 1~4 を繰り返します(LogLevelwarn に変更します)。

WebSphere ログファイル

デフォルトでは、WebSphere ログファイルは [appserver root]/logs/server1 にあります。このログファイルは、WebSphere Application Server および LiveCycle のブートストラップエラーの分析に役立ちます。また、アドビエンタープライズサポートへのお問い合わせで必要になることがあります。

ログファイルの情報だけでは問題のトラブルシューティングに役立たない場合は、WebSphere Administrative Console で TRACE ログを有効にしてログの詳細を増やすことができます。

WebSphere で TRACE を有効にするには:

  1. WebSphere Administrative Console にログインし、ナビゲーションツリーで TroubleshootingLogs and Trace をクリックし、サーバーのリストで「server1」をクリックして、「Change Log Detail Levels」をクリックします。

  2. Enable Trace」を選択し、「Trace Specification」ボックスに com.adobe.*=all=enabled:com.adobe.framework.UITools=all=disabled と入力します。

        [appserver root]/profiles/[profile_name]/logs/[server name]

JVM システム出力ログおよびエラーログの表示

JVM システム出力ログおよびエラーログは、サーバーに関するトラブルシューティングの貴重なツールです。

JVM システム出力ログおよびエラーログを表示するには:

  1. WebSphere Administrative Console にログインし、ナビゲーションツリーで、TroubleshootingLogs and Trace をクリックします。

  2. アプリケーションサーバーの名前をクリックし、「JVM Logs」をクリックします。

  3. Runtime」タブをクリックし、System.out(JVM システム出力ログを表示する場合)または System.err(エラーログを表示する場合)の下の「View」をクリックします。いずれかの選択が無効な場合は、「Configuration」タブで SystemOut.log や SystemErr.log のファイル名を指定すると表示されます。デフォルトでは、ファイルは次の場所にあります。

        [appserver root]/profiles/[profile_name]/logs/[server name]

EAR のデプロイメント時、またはサーバーの再起動時に Java core ダンプが表示されないようにするには:

JAVA_HOME_32 は環境変数としてのみ設定し、PATH には含めないでください。

WebSphere サーバーログに「reindexImpl started」というエラーメッセージが繰り返し表示されないようにするには:

Content Services がデプロイされた後に、次のエラーメッセージが繰り返し SystemOut.log に出力されることがあります。

  • IndexTransact I org.alfresco.repo.node.index.IndexTransactionTracker reindexImpl reindexImpl started: org.alfresco.repo.node.index.IndexTransactionTracker@290c290c

    この問題を解決するには、次の手順を実行します。

    1. WebSphere のナビゲーションツリーで、Servers/Server Types/Websphere application servers をクリックします。

    2. 右側のウィンドウに表示されているアプリケーションサーバーをクリックします。

    3. Troubleshooting/Change Log Level Details をクリックします。

    4. Components」リストで、org.alfresco.repo.node.index.IndexTransactionTracker パッケージに移動します。

    5. org.alfresco.repo.node.index.IndexTransactionTracker パッケージをクリックし、「No Logging」を選択します。

    6. Configuration」タブと「Runtime」タブ、およびクラスター内のすべてのノードについて手順 1 ~ 5 を繰り返します。

Quartz スケジューラーが生成する「Failed job」というエラーメッセージが繰り返し表示されないようにするには:

いずれかのサービスで SOAP ポートを使用している場合は、クラスター内の各ノードに関する WebSphere ログファイルに、「Failed job」というエラーメッセージが繰り返し出力される問題が発生することがあります。このメッセージは、Quartz スケジューラーで生成されます。

これらのエラーメッセージは、要求を処理していたノードをシャットダウンし、別のノードで保留中のジョブを完了した後でも引き続き出力されます。

この問題を回避するには、管理コンソールを使用して、WebSphere クラスター内のすべてのノードのログ設定を変更します。次のパッケージのログレベルを severe に設定します。

  • org.quartz.impl.jdbcjobstore

  • com.adobe.idp.scheduler.jobstore.DSCJobStoreTX

アプリケーションサーバーのトランザクションログファイルの削除

コンポーネントソリューションが何らかの理由でデプロイに失敗した場合、LiveCycle をホストしているアプリケーションサーバーがロールバックトランザクションと判断したトランザクションの回復を試行しますが、その回復に失敗するので、アプリケーションサーバーは再起動しません。この問題を解決するには、アプリケーションサーバーのトランザクションログファイルを探して削除し、アプリケーションサーバーを再起動します。